2026年3月4日に、大阪公立大学人工光合成研究センターで開催された「2025年度人工光合成研究センター活動報告会」において、学生発表賞(プラチナ賞)を受賞しました。
本報告会では、人工光合成研究センター設立から現在に至るまでの歩みや、センターに所属する各研究室の先生方による研究・活動報告を聴講し、人工光合成分野の最前線について理解を深めることができました。学生発表セッションでは、センターに所属する各研究室の学生が口頭発表を行い、私も「担持金属触媒を用いたベンゼンへのCO2挿入による安息香酸の合成」という題目で、大阪公立大学における特別研究生としての研究成果を発表しました。
本研究では、Auナノ粒子を酸化物表面に担持した触媒を用いて、ベンゼンの安定なC–H結合を活性化し、CO2を挿入することで、クリーンな反応系による安息香酸合成の実現を目指しています。本研究は人工光合成を直接の対象としたものではありませんが、CO2を資源として有効利用しながら有用化学品を合成する研究であることから、関連分野として発表させていただきました。
Auは、バルク状態では触媒活性が低いと考えられてきた一方で、粒子径を5 nm以下まで微細化することで優れた触媒活性を示すことが知られており、その特異な性質から現在も盛んに研究が進められています。私は学部4年次からAu触媒に関する研究に取り組んでおり、その興味深い触媒特性に魅力を感じながら研究を続けています。一方で、研究では思うような再現性が得られず苦労することも少なくありません。しかし、今回のように研究成果を発表し、異なる専門分野の研究者から新たな視点で質問や助言をいただくことで、自身の研究を客観的に見つめ直す貴重な機会となっています。
本研究も修士1年次から予備検討を重ね、より良い結果を得るために多くの工夫や試行錯誤を積み重ねてきたテーマです。その過程を通して、客観的・多角的な視点から議論することの重要性を身に染みて実感してきました。今回の受賞は、そのような議論の機会を提供し、日頃からご指導いただいている指導教員の先生方をはじめ、PEP卓越大学院プログラムを通じて交流させていただいた先生方や研究者の皆様のおかげであると強く感じています。
今後も、PEP卓越大学院プログラムを通じて得られる分野横断的な交流や学びを積極的に活かしながら、自身の研究をさらに発展させ、新たな触媒反応の創出に取り組んでいきたいと考えています。今回の受賞を励みに、より一層研究活動に精進してまいります。

左: 大阪公立大学 人工光合成研究センター 不均一系触媒研究部門 石田 玉青 教授

左: 大阪公立大学 人工光合成研究センター センター長 天尾 豊 教授