【帰国報告】オーストラリア カーティン大学への留学体験について

2024.08.02 / 活動報告
早稲田大学 | 創造理工学研究科 地球・環境資源理工学専攻 TD3 佐藤 啓太

こんにちは、早稲田大学博士後期課程1年(TD3)の佐藤啓太です。

2024/6/1-2024/6/30の1か月間のオーストラリア留学について、ご報告いたします。

今回、オーストラリアのパース市にあるカーティン大学に訪問し、Hussein Znad教授、Tony Tang教授、Zongping Shao教授の3人の教授のもとで、リチウムイオン電池の正極活物質の前駆体製造および全固体リチウムイオン電池の材料開発、藻類による特定元素の吸着除去に関する研究を行ってまいりました。特に、リチウムイオン電池に関しては、オーストラリアの電池産業を拡大するため、正極活物質の量産化や新規電池材料の開発のための取り組みが盛んに行なわれていることを、実際の現場を通して学ぶことができました。また、所属研究室では、リチウムイオン電池のリサイクルに向けた分離技術の研究開発を行っているため、電池材料の製造・開発側のプロセスを見学できたことは大変勉強になり、刺激になりました。それぞれの研究室が材料開発・電池評価・リサイクルの相補的な内容を研究していることもあり、今後のカーティン大学との連携・共同研究の機会についても前向きにご検討いただいております。そのほか、日本での研究を先生方にプレゼンし、フィードバックをいただく機会があり、自分の研究に対する意見交換ができた上、英語でのディスカッションを通して英語のリスニング・スピーキングの能力を向上することできました。

本留学で一番大きかったことは英語のハードルが下がり、英語学習のモチベーションが上がったことだと思います。今までは、ネイティブスピーカーの英語を聞き取り、意見交換することに苦手意識がありました。さらに、カーティン大学には様々な国からの留学生が多く所属していたり、教職員の方も色々な国の出身の方がいらっしゃったので、話すスピードやなまりが人それぞれであったため、最初はとても苦労しました。ですが、現地の方は親切な方ばかりで、聞き取れなかった部分を聞き返すと別の言い方にしてもう一度話してくれたことや、自分の耳がだんだん英語に慣れてきたこともあり、最終日に近づくとリスニングはある程度できるようになり、とても自信に繋がりました。今回の留学を通して、英語でしかコミュニケーションが取れない環境に1か月身を置くことで、英語をより身近に感じることができるようになったと思います。一方で、スピーキングは依然難しく、自分の伝えたいことを100%伝えることができないことも多くあり、悔しい思いをしました。今回、英語が身近になったので、これを機に英語を勉強し、自分の伝えたいことをせめて70-80%ぐらいは伝えられるように頑張りたいと思います。

最後になりますが、この度は、渡航費や宿泊費にPEPの海外長期派遣助成制度を利用させていただき、大変貴重な経験をすることができました。PEPの事務局の方や先生方、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。本留学で学んだ新たな知識や経験を日本での研究でも活かしてまいります。

今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。

現地での研究発表の様子

 

現地研究者との写真