私は2023/8/26〜2023/9/24の間、スイスのウィリゲンにあるPaul Scherrer Institute (PSI) に留学してきました。
PSIではBüchi Felix教授のもとCO2電解セルの研究を行いました。PSIにおけるCO2電解セルの研究は自身の研究テーマである燃料電池研究と近しいところもあり、触媒層作製技術やテストベンチの応用技術など今後の燃料電池研究に生かすことのできる技術を多く学びました。また本研究所の学生からデータ解析の際に持ちいるプログラミング技術も学びました。CO2電解セルの研究の燃料電池研究と異なる点としては、アニオン電解質膜(AEM)とプロトン電解質膜(PEM)をホットプレスにより接合させたバイポーラー電解質膜(BPM)を用いていた点です。これはCO2電解セルではCO2をアルカリ環境下使用したいかつ、クロスリークを防ぐためです。このBPMはCO2電解セルへの利用が期待されている反面、セル内部における液水管理などの解決すべき課題があります。そこで今回の留学では様々なAEMとPEMの組み合わせを試し、セル性能向上へのアプローチを行いました。
また今回の留学では私自身の英語能力向上も目的としていました。チーム内で行われるミーティングや普段のディスカッションなど積極的にコミュニケーションを行いました。休日には研究室の友人と共に何度もスイスの都市を訪れました。特に印象に残っているのはスイスの景色です。チューリッヒなどで見られた都会の街並みとPSIの近くで見られた自然豊かな環境は将来的に私自身も住んでみたいと思うほど感動しました。他にもスイスのレストランで食べた料理も美味しかったです。
最後に本留学はPEPプログラム、PSIのBüchi Felix教授、PSIのDessiex Matthieu Andréを始めとした学生/研究員の方々、担当教員である犬飼潤治教授の助けにより遂行することができました。この場を借りて感謝申し上げます。