【帰国報告】スイス、ETH Zurichへの留学体験について

2023.02.10 / 活動報告
早稲田大学 | 先進理工学研究科 先進理工学専攻    一貫制博士3年(TD3):疋野 拓也

こんにちは。早稲田大学一貫制博士課程3年(TD3)の疋野拓也です。

2022/10/11~2023/1/11に実施したスイス、ETH Zurichへの留学体験について、皆様に共有させていただこうと思います。

今回、私はETH ZurichのMarkus Niederberger教授のもとで3か月間、酸化物エアロゲルのシリカ、シロキサン種による修飾および触媒応用に関する研究を行いました。
酸化物エアロゲルは高空隙率や透明性を生かした光触媒等への応用が期待されており、私は所属研究室で扱ってきたシロキサン分子やゼオライトなどのシリカ系材料とうまく組み合わせることで、より高機能な酸化物エアロゲルを作製することができると考え、その合成ルートの開拓を行いました。

留学自体がはじめてでしたので、留学先の教授や秘書の方々との事前のやりとり、宿泊先の選定、ビザの発行など、留学前から書類作成などに忙殺されていたような気がします。

ETH Zurichにて研究をはじめてからは、教授や実験の面倒をみてくれた博士課程の友人とともに議論をしつつ、研究を着実に進めることができたと思います。また、研究室のメンバーと休みの時間を過ごしたり、時には飲みに繰り出すような機会もあったため、非常に楽しく過ごすことができました。ヨーロッパは脱コロナへと動いており、コロナ前とほとんどかわらない生活を過ごすことができたと思います。本研究留学で得られた知見や合成技術を生かして、自身の博士課程研究の幅を広げるともに、共同研究の1つの成果として論文執筆を目指していければと考えております。

本研究留学は、留学にかかる費用の一部PEPプログラムによる助成を受けて遂行することができました。この場を借りて、感謝申し上げます。最後になりますが、留学にあたって、相談に乗っていただいた下嶋先生や黒田先生、事務局の方、また研究留学を受け入れていただいたNiederberger教授や研究室のメンバーに感謝申し上げます。