ちょうど10年前、企業と連携して博士学生を教育できる「卓越大学院」が立ち上がると耳にしました。林先生からお話をいただいたのは、電力システム工学分野の活性化を模索していた、まさにその時でした。
近年、電力産業に関心を持つ学生は減少傾向にあります。大手企業ですら技術開発やモノづくりから遠ざかりつつある現状に対し、学生から不安の声も聞こえてきます。しかしPEPを通じて、「電力システム工学の博士が産業界でも必要とされている」という事実が、学生に認知され始めました。これまでに私の研究室からは、東北電力ネットワークで活躍する社会人博士が1名修了し、現在も2名の学生がPEPで学んでいます。身近なPEP生に触発され、博士を目指す後輩も増えており、着実に博士人材が生まれています。
しかし、危機感は消えていません。「電力システム工学の灯」を消さないためには、アカデミアと産業界、両方のフィールドに優秀な博士を送り出し続ける必要があります。それが、この分野の未来を守るPEPの重要な役割だと確信しています。産業界、そしてアカデミアへ。次世代を送り出すPEPの使命を、これからも果たしていってほしいと思います。
パワーリソースオプティマイズ講義での齋藤先生
連携協議会で退任挨拶する斎藤先生