エネルギー・環境産業への大規模投資によって、新しいエネルギーネットワーク社会が構築されつつあります。最近では太陽光・風力などの再生可能エネルギー源、IT技術を用いたスマートグリッド技術、高性能バッテリーを搭載したプラグインハイブリットカーなど、環境にやさしい高効率なエネルギー材料が求められています。
このような環境エネルギー技術開発の中で我々は高効率エネルギー利用技術である「超伝導材料技術」を中心とし、これらの技術融合などによる「最先端環境・エネルギー材料技術の構築」を図っています。我々の研究室は、上記の研究を通してエネルギーの有効利用、希少金属代替技術や低炭素化社会の構築をめざして、地球環境保護という大きな問題に取り組んでいます。
「超伝導技術」は高効率大電流送電および高性能電力貯蔵にむけたエネルギー技術と期待されていれています。さらに、実用化が見えてきた磁気浮上鉄道などに応用される超伝導マグネット技術も着実に推進して必要があります。その一例を下記に紹介します。
○ 超伝導システム応用に向けた超伝導線材・マグネットの開発
高性能超伝導体をエネルギー分野に応用するためには、超伝導体を用いた超伝導線材が必須です。そのため、エピタキシャル薄膜成長技術を拡張した新しい長尺薄膜作製技術の開発を行っています。
○ ナノ構造制御・薄膜成長制御による機能性薄膜の性能向上
超伝導材料などの最先端エネルギー環境材料に、ある不純物を添加すると、不純物がナノサイズで自己組織化し、思わぬ機能を発現します。これを積極的に制御・利用し、世界最高性能を持つ材料開発をめざしています。
最先端エネルギー環境材料を作製するための成膜装置