社会人学生インタビュー

2024.11.12 / 近況
早稲田大学 |

社会人・在学生

電力系/早稲田大学 林研究室

Q. 現在、社会人学生としてPEPに在籍中と聞いております。PEPへの参加を決めたきっかけは何ですか?

所属先からは、勤務時間内の、博士学位の取得にかかる通学が認められており、早稲田大学大学院の博士後期課程に入学しました。そこで、指導教員の林教授より、PEPプログラムをご紹介いただき、興味を持ったことがきっかけです。PEPの必修科目では自身の専門分野である電力だけでなく、ビジネスやマーケティングなどについても学べることが興味深く、また、他大学の方々との交流により、刺激を受けることができるのではと感じました。これらの活動を通じて、社会という広い視点で物事を捉えられるようになりたいと思い、プログラムへの参加を希望いたしました。これまでは研究業務が中心だったこともあり、ビジネスの観点は全く持ち合わせていなかったので、PEPの必修科目は非常に新鮮な気持ちで講義を受けることができています。

 

Q. ビジネス系の学びに興味がおありのようですが、PEPの人社系の科目を受講した感想はいかがですか?

ビジネスやマーケティングについて学ぶ「事業創造演習」は特に面白かったです。グループワーク形式の授業が初めてだったので最初は戸惑いましたが、ディスカッションを通じて事業を作り上げていくプロセスが新鮮で、非常に良い経験になりました。現役の学生さんは積極的な方ばかりで、私自身も積極性を持ちたいと刺激を受けることができました。また、演習の際、グループごとにメンターの先生方とお話する機会があったのですが、先生方がとても楽しそうに、事業の可能性についてお話をどんどん発展させていたところが強く印象に残っています。ビジネスやマーケティングの知識を元に、活発なディスカッションで発想力を高めていくことの重要性を実感しました。その他、人社系の科目「エネルギー・イノベーションの社会科学」は、電気事業制度や特許、知的財産についても学ぶことができ、研究を続ける中でも非常にためになる知識だと感じました。

 

Q.他に、どのような必修科目が印象的ですか?

「パワーリソースオプティマイズ講義」の電力系の授業では、電力系統の計画や運用等の網羅的な内容を、集中的に学ぶことができた点が良かったです。マテリアル系の授業では、太陽光発電や蓄電池の仕組みについても、非常に興味深く学ぶことができました。普段の業務では自身の関わる部分しか見ていませんし、また過去に学んだ内容でも、忘れていたり、曖昧になっていたりする部分がありますので、体系的に学習したことで、知識がより深まりました。

「パワーリソースオプティマイズ講義」の中の「国際標準化演習」も新鮮でした。普段は電力系統関係の研究を行っていますが、デマンドレスポンスにはあまり接したことがありませんでした。本演習を通じて、国際標準についての知識を新たに身に付けるとともに、プログラムで装置を動かすという、とても貴重な体験をすることができました。

私は、これらのPEP必修科目を通じて、日頃業務を進めているだけではなかなか得ることが難しい、「俯瞰力」を身につけられたのではないかと感じています。

 

Q. PEPを通して、どのような出会いがありましたか?

社会人学生のため年齢のギャップを感じてしまう部分はありましたが、グループワークを通じて、現役の学生さんとお話しする機会が多くありました。非常に積極的な学生さんが多い印象で、自分ももっと積極性を持とうと改めて思いました。また、同じく社会人学生の方々と名刺交換もさせていただきましたので、今後も何かあったら連絡を取り合える、そういった関係が築けたのではないかと思っています。副指導教員、コンサルティング教員とは、まだディスカッションの機会はないのですが、今後、研究活動を通して、ご助言いただく機会も出てくると思います。

 

Q. 今後のキャリアイメージについて教えてください。

所属機関では、博士号を取得する意向が高まる流れにありまして、私と同じように大学院に通っているものや、大学院を修了したばかりのものもおります。私も、博士号取得後も専門性を高めながら、研究業務を続けていきたいと思っています。また、PEPで学んだ社会実装についても意識しながら、今後の研究展開を考えていければと感じています。それから、中堅社員として、若手研究者の指導など、人材育成にも力を注いでいきたいです。

 

Q. 後輩たちにメッセージをお願いします。

社会人でいると、やはり普段は視野が狭くなってしまうことが多いと感じます。PEPプログラムに参加することで、専門分野以外の幅広い知見が得られたり、同じような環境の方と出会い、人脈を広げていけたりすると思います。先に述べましたとおり、私が所属する機関では、中堅の研究員が博士号を取得する流れができつつあるほか、国際標準化の重要度も増しており、意識するようになってきています。本プログラムを通じて、博士号だけでなく、ビジネスや国際標準化といった非常に貴重な知識を得ることができますので、迷われている方がいらっしゃいましたら、参加をお勧めいたします。